1919年に創業したウチダの歩みは、時代の変化に対応してきた歴史でもありました。初代は、ふすまや雨戸が全盛の時代に建築用板ガラスに着目し、サッシやドアなどの「建材事業」に着手。ガラスから派生し自動車ガラスをはじめとする「自動車事業」に進出し、ガラスの代替となる新素材として「樹脂事業」を展開してきました。こうした先見の明により、現在では「建材」「樹脂」「自動車部品」という3事業が連携した、メーカー型卸商社としての地位を確立しています。当社は名立たるメーカーの商材を取り扱う流通業として、一貫して“ウチダにしかできない機能”を追求しています。例えば、自動車部品事業では愛知県・三重県・岐阜県に工場を立ち上げ、組付・加工といったメーカー機能をプラス。建材・樹脂事業では、M&Aや業務提携を通して他社に負けない機能を強化し、シェア拡大へ積極的に取り組んでいます。100年前からこれからも「なくてはならない企業」であり続けるために、変化と挑戦を続けていきます。
ウチダは2019年に100周年を迎えました。多くの企業は同じ業界で枝葉を広げていくものですが、当社は建材業界・自動車業界・樹脂業界というまったく異なる業界に根を張り、不況の波に打ち勝つ強さを持っています。社員の終身雇用を守るために「3本の矢」によって基盤を強固にした初代の思いを、2代目が守り、3代目の現会長が人材投資に機能強化への投資等で発展させてきました。今後は3本柱をより“深化”と“進化”させていくことが、4代目の社長の成長戦略です。100年を過ぎ、新たに掲げたスローガンは「Ever Evolving」。進化つづけるウチダは、取引先からも“社員からも選ばれ続ける会社”と“働きやすい会社”の両立を目指していきます。今後も変化と挑戦を続ける当社の未来を担うのは、商品・資金力だけでなくやはり「人」。若い皆さんの力に大いに期待しています。
代表取締役会長 内田 安彦
代表取締役社長 内田 聡明
建材事業部は、ウチダのルーツとなる事業です。1919年、まだガラス窓が珍しい時代にいち早くガラス卸売業をスタート、旭硝子株式会社の特約店となり、住宅発展と歩調を合わせ成長してきました。今は「建材の総合商社」として、販売店や工務店などお客さまのニーズに合わせ、住宅・ビル・店舗の窓ガラスやサッシ、外壁材等を納入。街のランドマークとなるビルや店舗にも、当社の扱うガラスが使われています。また本部機能を有する大府事業所に組立加工工場を併設し、ガラスとサッシを組み立て納入する点も高い評価につながっています。近年はシステムキッチンやユニットバスといった住宅用設備機器の取り扱いや施工も行うなど、新ジャンルへ積極的に展開。三河や静岡エリアの拠点も生かし、さらなるシェア拡大を目指していきます。
プラスチックはアクリルなど、現代の暮らしに欠かせない素材である樹脂。1955年に樹脂事業がスタートして62年、「工業用(工作機械や工場設備など)」、「建材や雑貨(外壁、看板、店舗の陳列棚など)」、「樹脂原料」という3部門で事業を展開しています。当社の特徴は、看板や建材の素材である「樹脂板」と、クルマや家電のプラスチック部品などをつくる「樹脂原料」、両方のニーズにお応えできること。商社機能だけでなく、独自のルートで希望の形に加工するメーカー機能を備えているのが強みといえます。さらに、物流環境に恵まれた小牧市に事業所を構え、お取引先の品揃え、仕入れ価格や入荷予定まで把握して、自社配達便によるきめ細かな納入を可能に。こうしたお客さま目線の対応力で、関東、北陸、関西、九州へ営業を広げています。
自動車部品事業部は、1960年に自動車メーカーに自動車用ガラスを納入したことからスタート。モータリゼーションの波に乗って成長し、今では当社の売上高の約60%を占める主力事業になっています。現在、愛知県知立市、三重県大安町、2016年に新設した岐阜県各務原市の4工場にて、自動車ガラスへの部品組付や、タイヤ・ホイールの組付加工を実施。知立市のGW成形工場ではグラスウール(ガラス繊維)を原材料としたクルマ用の断熱遮音材や住宅断熱材の成形加工を行い、事業を拡大しています。自動車用ガラスの組付では、お取引先のラインでガラスを取り付ける車輌の順番に合わせてガラスをセットして、ジャストインタイムに届ける「順立て納入」のシステムを確立。突出した物流力と確かな品質によって信頼を受け、大きく飛躍しています。
建材事業部 大府事業所
販売管理部 営業業務課
グループリーダー
大府事業所で、住宅用のサッシ類やガラスの受発注、問い合わせ対応をしています。販売店からのオーダーは新築住宅1軒分のサッシからリフォーム用の古く小さな部品まで多岐にわたるため、商品知識は欠かせません。でも先輩のサポートもあって年々対応の精度が上がり、自分でも成長に驚いています。こうして関わった住宅建材が街の風景を形成していくと思うと、やりがいを感じますね。先輩から常々言われているのは「現場は生き物」という言葉。建築現場では変更がつきもので、ミスなくスピーディーな対応が求められます。当社の約100年にわたる信用と確かな知識を両輪にして「ウチダのU.Y (個人情報保護表記)に任せれば大丈夫」と信頼されるスタッフになるのが目標です。
樹脂事業部小牧事業所
営業2部 2グループ
新たな建築物に納入する樹脂建材の加工・販売を担当しています。建材の品質や納期に不具合があると現場が混乱を来してしまうため、建設業界の営業は「価格より信用勝負」。顧客となるガラスや金物専門業者の方との信頼関係の構築が不可欠です。そこで要望に対して的確に対応することはまず基本であり、普段から足を運び、密に情報を交換することも心がけています。この小さな積み重ねによって他社より先にお声がけいただく機会が増え、「人」の部分を認めてもらえる点に面白みを感じていますね。また当社は若手の提言にも耳を傾けてくれるため、営業の創意工夫がしやすいのも魅力。自分らしさを発揮でき、正しく評価してくれる会社だと思います!
建材事業部
大府事業所
住宅設備を中心に、建具・その他建材やエクステリア等、住宅に必要な商材の提案営業を工務店様へ行っています。必要な時に必要な商品をお届けする流通業として、素早いレスポンスと柔軟な応対を日ごろから心がけております。この仕事のやりがいはお客様から直接「ありがとう」と言っていただける瞬間です。初めのうちは知識や経験がない中、自分なりに勉強し、先輩やメーカー担当者様にご教示いただき必死に対応することの繰り返しです。時間はかかるかもしれませんが、わからないことに挑戦し続けることで商品知識や経験、そして何よりも大切なお取引先様との信頼関係を築いていけると思っています。昨今、徐々に増えている女性の総合職採用ですが、まだまだ「女性だから○○」と決めつけて言われることも現実に根強く残る中で、自分はどこまで食らいついていけるのか、日々自分の限界に挑戦できるのもウチダの強みです。
自動車部品事業部
各務原工場
各務原工場において自動車用ガラスの組付作業を行う生産管理や日々ガラスメーカーとの調整を行う業務に携わっています。仕事をしている中で、任されたことを問題なくやり遂げた時の達成感も格別です。新規にガラスを組付ける時には、仕入先との入庫調整や製品の検査時などに使用するチェックシートの作成などを行いますが、そうした現場の整備が問題なく進み、順調に製造ラインが立ち上がるとうれしくなります。もちろん中心となって進めるのは上司の方々ですが、そのサポート役をするだけでも、少しは役に立っているかなと誇らしく思います。6月から製造グループと業務グループのリーダーを任されました。このように当社は若手に期待しチャンスを与え、かつ上司が見守り育ててくれる社風が魅力です。今後は、上司や作業者と協力してより良い生産工程づくりに励んでいきたいと思います。